チラシ・販促物・ウェブサイトの連動で効果UP
より分かりやすく、「デザインの力」を実感

熊谷商工会議所
事業企画室 事業室長 大島様、
中小企業相談所経営指導員 所長補佐 内田様

2023年12月~2月、キャンペーン特設サイト「2023年新春大レシート抽選会」

中小企業の「経営相談所」として、創業支援や経営相談、補助金などの情報提供、事業計画書の作成など経営に関わる支援全般を行う傍ら、地域経済活性化につながる取り組みや施策を行っている熊谷商工会議所様。
今回は2023年1月3日から約2カ月にわたって行われた「レシート大抽選会」について、準備期間から販促チラシやポスターの用意、ウェブサイト公開、開催終了までを熊谷商工会議所事業企画室の大島事業室長、中小企業相談所経営指導員の内田所長補佐に振り返っていただきました。

チラシと販促物の効果で応募数が増え、期待以上の結果に

ご多用のところ、お時間をいただきありがとうございます。はじめに事業紹介からお願いいたします。

「レシート抽選会」は新型コロナの影響を受けた地域経済への消費復活を狙い、2021年にスタートしました。市内参加店の買い物レシートをスマホで撮影し、オンラインで応募する「非接触型」の抽選キャンペーンです。同年開幕したジャパンラグビーリーグワン、埼玉パナソニックワイルドナイツのホストゲーム開催時期に合わせて行うことで、応援機運を盛り上げると共に、市内店舗を利用してもらって地域経済の活性化につなげる目的もありました。

レシート抽選会は今回3回目ですね。弊社は2021年から1回目、2回目とウェブサイト制作を担当させていただきました。
さらに今回は、ウェブサイトだけでなくチラシやポスターなどの印刷物、販促物もご依頼いただきありがとうございます。
開催3年目ということで、会議所様内で具体的な目標などはございましたか。

実は1回目も2回目も応募数に苦戦しました。レシートを撮影してオンラインで応募するというのは、想像以上にハードルが高かったんですね。
初年度は応募数が1600件と厳しい状況、2年目は少し増えましたがそれでもまだまだ。昨年以降はコロナ禍でも地域経済が徐々に動き始めていましたので今回は利用者の大幅増加を見込み、応募数は前年比1.5倍、5000件を目指しました。そうはいっても企画段階では「どうしたら応募数が増えるのか、応募してもらえるのか」と頭を悩ませていました。

ところが今回。終わってみれば応募数=1万6,000件以上と、1.5倍どころか3.2倍です。期待以上の結果になりました。正確には1万6,444件で本当にうれしいです。

まず、チラシと販促物の効果が大きかったと思います。
わかりやすくて、目を引くデザイン。
応募までの流れがイラストで見やすい。QRコードでホームページにしっかりと誘導できていました。販促アイテムとして取り入れたチラシは、レシートと一緒にお財布に入れておける「ちょうどいい」サイズで。時間のある時にレシートと一緒に取り出して、まとめて応募できるという優れものでした。応募を忘れない「リマインダー機能」の役割をしていたと思います。これらは参加店の反応も良く、開催期間中「チラシを追加してほしい」と連絡が何度も入りました。

熊谷市内で買い物を楽しんでもらえ、市内経済の活性化につながった

期待以上とのお声をありがとうございます。
キャンペーン特設サイトの公開はレシート応募開始の約1ヶ月前でした。開催期間前にサイトを公開してサイト上で参加店を募集、年明けからレシート応募開始という流れで、チラシ、ポスター、ウェブサイトとデザインが連動していたので目立ちましたね。

そうなんです。
参加店の入り口にチラシ、店内外にポスター、QRコードを読み込んで特設サイトに行けば「レシート抽選会」の大きな文字と目立つ配色、遠目にも分かるワイルドナイツの選手たち。応募の流れ、抽選日、景品が確認できる特設サイトと同じ、サイトのスクリーンショットを配置したチラシとポスターで一貫したデザイン。リーグワン開幕と合わせて濃い青色=「ワイルドナイツブルー」が市内にあふれ、ラグビー埼玉ワイルドナイツを応援する市内の一体感も築けたのではないかと思います。

イベントのターゲット層は、市内で買い物をする主婦層がメインです。デジタル応募に少なからず抵抗はあったと思いますが、チラシやウェブサイトにある応募フロー図を見て「簡単に応募できそう」と思ってもらえた。「やってみようか」という行動のきっかけになった。これはデザインの力だと思いました。

うれしいお言葉をありがとうございます。
今回は応募システムの改修があったと伺いました。システム改修で応募フローの設計がシンプルになったことは重要なポイントです。継続イベントを前回の踏襲ではなく、利用者視点でさらに改善していくという、熊谷商工会議所様の前向きな姿勢を感じました。

2019年、コロナ禍で緊急事態宣言の際に開設したテイクアウト特設サイトで、これまで紙でやり取りしていた参加募集をオンライン募集に切り替え、管理するようにしました。今回もこの要領で参加店を募集し、開催期間中全店舗一斉にお知らせメールを入れました。参加店とのやり取りスピードが各段に上がったと実感しています。
ラグビータウン熊谷として、リーグワン期間中、埼玉ワイルドナイツの試合を景品に取り入れ、市外からの利用者も多かった。熊谷市内で買い物を楽しんでもらえましたし、市内経済の活性化につながったといえます。

デザインの価値を上げていく必要がある

数ある制作会社の中から弊社を選んでいただき、ありがとうございます。
今後、弊社を含めた地域の制作会社に期待すること、要望などございますか。

デザインの価値を上げていく必要があると思います。
チラシ、ポスター、販促グッズ、ウェブサイトと、それぞれの相乗効果で繰り返し周知、拡散していく。今回の施策で、改めて「デザインの力」を感じました。

私たち熊谷商工会議所は、会員の経営支援をメインに行います。補助金の申請や事業計画書の作成、経営革新、創業支援、事業承継など経営指導員が会員と伴走し「ワンストップ」で支援。中でも専門家や各要所とのネットワークが強みです。
地域の制作会社には、デザインや販促のプロフェッショナルとして、今後もチームを組んで伴走型支援をサポートしてもらいたいですね。

熊谷商工会議所

熊谷市内の中小企業経営を支援しています。創業・経営・税務・確定申告などの相談、経営に役立つ情報提供などを行っています。
https://www.kumagayacci.or.jp/